土地活用でマンション建築「期間はどれくらい?スケジュールを知りたい!」イメージ付きで分かりやすく解説
2024.05.17 UP
所有している土地の活用などを目的に賃貸マンションなどを建築する場合、建物の構造や規模にもよりますが、計画開始から竣工(建物の完成まで)、年単位で時間がかかることはご存知でしょうか。
土地活用を目的とした建築の場合、建物完成までの期間を認識しておくことはとても大切です。各工程の所要時間を把握ながら計画を進めることで、無駄な作業や時間のロスを減らし、よりスムーズな活用が可能となります。
計画を実行するタイミングの見極めは非常に大切ですが、進めると決まった計画に必要以上の時間をかけることは様々なリスクにつながります。特に近年は資材高や人件費増に伴う建築コストの上昇や金利の変動などもあり、時間のロスが計画に悪影響を及ぼす可能性もあります。
これらを踏まえ本記事ではマンションを建築するうえで知っておきたい、「建築全体のスケジュール」と「建築工事の内容」について解説します。収益化や相続対策などを目的としたマンション建築をご検討の方は是非ご参考ください。
Contents
マンション建築にかかる期間・スケジュール
はじめに、マンション建築の工程と各所要期間、それら全体のスケジュール感について解説します。
マンション建築は本体工事から始まる訳ではありません。計画の検討や着手準備、設計や申請作業、既に建物がある場合はその解体工事など、様々な工程を経て本体工事が始まります。
このため、本体工事に必要な期間に加え、本体工事に至るまでの工程とその所要時間を考える必要があるのです。
具体的に、マンション建築にかかる期間やスケジュールの目安を以下の図にまとめましたので確認してみましょう。
こうした工程を経てマンションの本体工事が始まり、竣工に向かって進んでいきます。
なお、今回例として挙げた工程は、鉄筋コンクリート造7階建てのマンションを想定しています。
計画の開始から建物の完成・引渡しまで3年ほどの期間となっています。建物の構造や規模、立退きの有無など、様々な要因で所要期間は変動しますが、年単位で時間がかかることは間違いありません。
このようにマンションの建築には計画開始から完成まで長い時間が必要です。収益化や相続対策などの目的がある場合、ぼんやりと考えていると、目的達成に適したタイミングを逃してしまう可能性があります。土地活用に興味がある場合、まずは一度信頼のできる会社に相談し、目的の達成にはどのような工程が必要か、所要期間はどれくらいかを確認してみることをお勧めします。
マンション建築、具体的な工事の内容について
続いてマンション建築の各工程について、その内容を詳しくご紹介します。
どのような流れでマンションが出来上がっていくのか、是非ご参考にしてください。
準備工事
準備工事は、建築工事を開始する前段階の工程です。
仮設トイレや休憩用のプレハブ、資材置き場の整備など仮設の設備などを配置したり、敷地全体を工事がやりやすいように整地する工事も含みます。
その他、近隣住民への通知や騒音・粉じんを抑えるためのシート設置なども行います。
基礎工事
基礎とはマンション本体を支える下部構造の総称で、地面や、写真のようなコンクリート、杭などが含まれます。これらを作る作業を基礎工事と呼びます。
基礎工事に先行し、まずは地盤調査を行います。必要であれば地盤改良工事を行ったうえで基礎工事を行います。
直接基礎・杭基礎など、地盤の種類や周辺環境によって異なる種類の基礎工事を行います。
中間検査(1回目)
基礎工事が完了した段階で、建物の基礎部分が法律・技術的基準をクリアしているか確認する検査を受けます。
検査は建築確認を依頼した機関の検査員が行います。第三者の視点で基礎の状態を確認し、問題が無いかを確認します。
躯体工事
躯体とは建物全体を支える骨組み部分のことで、柱・梁・床・壁・屋根などがこれにあたります。基礎工事の完了後、これらを作る躯体工事が始まります。
躯体工事の品質がそのまま、内装・外装工事の品質にもつながりますので、安全性・仕上がり両面から大切な工程といえるでしょう。
中間検査(2回目)
建物を支える箇所の工事が完了した段階で2回目の中間検査を受けます。
各種構造部分の強度や寸法、接合部の状態に問題がないかなどの確認を行います。
内装・外装工事
2回目の検査を合格してからは、建物内外の仕上げを行う、内装・外装工事に移ります。
入居者が生活するための床・壁・天井といった室内の仕上げ、給排水や照明などの設備工事、外壁のタイルや塗装、窓やドアの取付が行われ、一気に完成が近づいてきます。
外構工事
外構とは建物の外側に配置されるものの総称です。マンションの外構工事は内装・外装工事と並行して行われることが多く、エントランスホールやアプローチなどの仕上げや植栽、塀やフェンス、駐車場などの工事を行います。
外構工事は建物本体と比較して軽視されがちですが、建物の美観と機能性の向上に影響する重要な工程なので、しっかりと費用を見込んでおきましょう。
消防検査・確認検査機関完了検査・竣工検査・施主検査
各種工事が完了した後にも検査を受ける必要があります。
中間検査と同様に検査機関による完了検査のほか、消防法で定められた内容を満たしているかを確認する消防検査、その他、施工した会社自身が実施する竣工検査、建築依頼主が最終確認を行う施主検査などがあります。
お引渡し
各種検査の完了後、最後に完成したマンションを建築依頼主に引き渡します。
その際に、鍵の引き渡しのほか、必要な書類の交付やメンテナンス、使用方法の説明なども行われます。同様の説明は施主検査の際にも行うことがあり、合わせて2回行う場合もあります。
まとめ│マンション建築の適期は「今」
土地活用でマンション建築を行う場合のスケジュールや、工事を行う際の工程について解説しました。
マンションを建築する場合、どうしても利回りや工事費などに目がいってしまいますが、計画のスケジュールや各工程の把握も同じくらい重要です。
一連の流れや必要な期間の目安を把握することで、適切なタイミングでマンションの建築や経営を開始できます。
逆にこれらの把握を怠ってしまうと、必要な時期にマンションの完成が間に合わず、相続対策など本来の目的を達成できなくなってしまったり、完成後スムーズにマンションを貸すことができず、収益を得られない期間が生じてしまうなど、悪影響が出てしまう可能性もあります。
所要期間やスケジュール感は計画内容やその目的、現在の状況や作る建物の構造・規模など、様々な要因で大きく異なります。ご検討する場合は専門家へのご相談をお勧めします。
私たち鈴与三和建物株式会社は80年以上、こうした土地活用のサポートを行ってきました。これまでに培ったノウハウを生かし、お客様の希望やお考えに沿った土地活用のご提案をしておりますので、是非お気軽にご相談ください。